相撲甚句 (すもうじんく)とは、 邦楽( 甚句 )の一種。 大相撲の巡業などで披露される 七五調 の囃子歌である。
歌い方は、土俵上で複数名の力士が輪になって立ち、輪の中央での独唱に合わせて、周囲の力士たちが手拍子と「ハァ ドスコイ ドスコイ」で合いの手を入れる。大相撲の地方巡業や神社への奉納相撲などで歌われる他、力士の昇進・入幕や引退・断髪式などでも披露される。
その歴史は古く、角力甚句の始まりは、幕末から明治にかけて花柳界で流行した本調子甚句(二上がり甚句)を、相撲取りが巡業で流行らせたものとされる。既に江戸時代中期・享保年間には流行歌として定着していたようだが、その起源や発祥についての定説はない。 様々な歌詞が存在し、結婚式で歌われるご祝儀の甚句や、引退・断髪式用の甚句なども、数多くの『相撲甚句』が唄われている。相撲界で唄われてきた相撲甚句。ハアードスコイドスコイの掛け声で唄われる相撲甚句。見て楽しむ大相撲、唄って楽しむ、聞いて楽しむ相撲甚句。
歌詞もいろいろ●人情噺や人生訓●伝記や歴史の物語●名所甚句やお祝いもの
●婚礼甚句で祝い酒●落語の「落ち」も顔負けの、トンチ甚句も数のうち、
歌詞の多さも相撲甚句の魅力です。